カテゴリー「Tenor Sax」の記事

アメセル テナー 6万5千2百5十

今日はアメセルテナーの6万5千台です。

やはり6万5千はビバップホーンとしてはまさに王道で、ジャズサックスといえばこの6万中期がまさにそのものでしょう。

その理由はシリアル的にそのあたりが多く使われて音楽が作られてきたことだけでなく、楽器の鳴り方が個性的である点です。

つい最近も6万台、8万台、9万台あたりを並べて吹き比べてみました。あるいはSBAを含めた各番台の楽器をレッスンなどで日常的に聴いていると、各番台で楽器の音の飛び出し方が違うことに気づかされます。

6万台には6万台の音の飛び方があり、、アラジンの魔法のランプのように、音がベルから出てくる煙のような形がそれぞの番台で異なります。

この6万台は、中肉中背の煙=摩人が出てくるような感じです。


極端に言うと9万台の摩人はかなりお腹というか下半身がごつい感じで、6万台は上から下まで中肉中背です。

そういう意味では、皆さんの前で吹き比べをすると6万台は良く聞く音だよね、、、という結論になるのもよくわかります。

しかし音の輪郭はそうであっても、キャラクターはセッティングやコンディション、個体差によってかなり異なります。

さて、この楽器はどんな楽器でしょうか?

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オーバーホールはされていますが、かなりきれいな楽器ですね。

さて、試奏動画があるので載せてみます。





 

 

マウスピースはドレイクを使っているのがポイントですね。

ドレイクは曇りのないクリアな音がするので、その点の評価が難しいところです。

さて、マウスピースのせいか楽器の性質かはわかりませんが、音色は6万中期としては明るめで、暗い味のある匂いはしません。

ボリュームはそんなに大きくないので、ズバッと行くようなタイプではないようですね。

この楽器のいいところは上から下まで均一にきれいに鳴っていて、音の立ち上がりも速いですね。

しっかり正確に吹ける楽器ですがキャラクターは弱めということが言えるでしょう。

6万5千もいろいろあって面白いですね。

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アメセル テナー 6万4千5百5十

今日はアメセルテナーの6万4千台です。

なんとほとんどオリジナルパッドが残っている状態です。

まずこういう楽器の難しいところは楽器に対してフェアな評価ができないところですね。

即ちデモ音源で聞いてわかるとおり、低音は出にくくそれほどパッドの状態が悪いということは、本来の音色や機能が判別しにくいからです。

パッドの締まりが甘いことで音色も暗いほうに振れますから、オーバーホール後には違う音色になってしまう危険性もあり、この状態では評価しにくいですね???

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6万4千といえば6万中期で、王道の6万の中でも最もジャズっぽい安定した番台ですね?


今までいろいろな6万中期に触れてきましたが、この楽器はやや明るめでキャラクターが濃い感じではなさそうです。

パッドが甘い状態でのデモ演奏もかなり明るめに聞こえているので、暗い音というよりは割とパリッと鳴ってくれそうです。

ですが、肝心の鳴りの大きさもパッドの古さで鳴りを潜めていますから、この楽器の一番の評価ポイントを知ることをできません。

もしこの楽器を買ってもいいかと聞かれたら、明るめの音色で面白くなさそうだし鳴りの点もリスクがありそうだから、オーバーホールした状態で見極めましょうと答えるでしょう。


きれいなだけになんだかもったいない感じですね???



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アメセル テナー 8万2千9百5十

今日はアメセルテナーの8万2千9百台です。

最近は何故だか私の周りには8万台が大集合して、8万台から9万台に移りゆく個体差が感じられて楽しいです。

さて、今回の8万2千と数百しか離れていない楽器を最近も買いに行きまして、勢い余って同行者が買ってしまう事件がありました?

この8万台は再三述べている通り、キャラクターが非常に暗いものから明るいものまでいろいろあり、9万に行くにつれて楽器の鳴り方が

変わっていくのですが、世の中ではすべてブレッカーとひとくくりにされて悲しいですね?

今回のものも、暗い色をしていてなかなか良さそうです。

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まず、8万前期と後期では低音の鳴り方がかなり変わってきますよね。

後に行くにつれて低音だけ太くベルの中でもわっとする感じなのに対し、古いほうはベルの入り口でしっかりフォーカスして焦点がある感じがありますよね?

この楽器は低音も近い感じで軽く鳴ってくれるでしょう。

何よりカラッとした乾いたキャラクターが強く吹いた時には現れ、弱めに吹くと暗いぼけた音色がするのがいいですね。

この8万台はメタルのレゾネーターをつけると、ぐっと音色が9万台よりになりますが、この楽器はかなり古いプラスチックのレゾネーターのパッドがついているので、セッティング的にはアコースティックなジャズに向いていることでしょう。

今の流行は4~5万台ですが、いずれ8~9万台の人気が復刻するときがくるでしょうから、その時にはこういう楽器がもっとも人気が出ている世の中になるかもしれません。


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フラセル テナー SBA 3万4千9百

今日はフラセルのSBAのテナー3万4千台です。

一時期は中国人の爆買いによってあまり見かけなかったSBAですが、最近はいいものは表に出てこず関係者だけで流通しているせいか?あまりいいSBAをみかけることはありませんね?

余談ですが、昔よく楽器屋さんで見かけた爆買いのご一向様はあまり見かけず、旅行などで?ふらっと来た人が買っているパターンが多いみたいです???

さて、今回のSBAですが最初期に属する楽器で、1946年ごろの楽器です。

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まず、この時代のSBAはあまり人気がありません。


それは、低音の音程が管の短さの関係で高くなるので、機能的にアウトなわけです。

さらには初期のSBAはU字管の長さがまちまちで、それはLowBのキーガードとCのキーの位置関係でみるのですが、これは限界まで短い

ですね?

もちろんキーを下げて対処するやり方もありますが、これはちょっと厳しそうです。

すなわち、この楽器は低音がシャープする傾向がSBAの中でもかなり厳しいことが予測できるわけで、仕事ではつかえない楽器になります。

さらには、シルバープレートはそれなりにきれいなのですが、右手の親指のあたりが、シルバープレートの下が摩耗しているようにも見え、なんだかちょっと怪しいですね???

というわけでかなり難があるSBAで中々手を出しにくい楽器です。

初期のSBAは詳しくない人は手を出さないか、保護者のかた?と買いにいくのがいいかもしれません。


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フラセル テナー 5万5千3百5十9 Transitional

今日はフラセルテナー5万5千3百番台です。

オフィシャルでは5万5千2百とも3百?ともいわれているマークシックスの境目ですが、このあたりはいろいろな部品が混在しているあたりです。

ネックやサムフックはマークシックスになっていますが、テーブルキーの機構はSBAのままに見えます。

それどころか、楽器本体そのものはSBAで細かい部品だけ一部マークシックスという感じです。

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この楽器はほぼSBAとしていいと思いますが、SBAも5万台と4万台では結構違いますよね?
マークシックスも6万台に入ってからがマークシックスらしいので、この5万台のSBAかマークシックスかということは部品の違うはさておき、さほど意味を持たないように思います。

つまり
4万台SBA マーク4
5万台SBA+初期マークシックス マーク5
6万2千以降 マーク6

と呼び分けてもいいくらい違いははっきりしています。

それゆえ、この楽器がマーシックスかSBAということは楽器を選ぶうえで意味はなく、いわゆる6万台のマークシックスよりは弱い楽器で、SBAの形をしたものではやや芯がある、、、くらいのものかもしれません。

とはいえ、SBAの線の細い感じよりはもう少し吹きごたえがあるので、そのあたりのこだわりがある人におススメの楽器です。

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アメセル テナー 8万0千7百6十

今日はアメセル8万0千台のテナーです。

結論を言うと久しぶりにいい8万台が出ましたね。

8万台というとすぐにブレッカーという単語が付きまといますが、これは8万台の中でも0千でありブレッカー氏の中期とはやや趣が異なります。

この8万台のかなり初期の中には今回のように非常に暗い色をしたものがあり、それらの楽器は8万中期の暗い色をしているものよりはちょっと渋みというか、音の厚み、優しさがあります。

そのキャラクターが非常にジャズ的で、6万台の音に通ずるものがあります。

8万中期になると9万台のような音に張りが出てきてしまいますので、音の丸みというか太さよりは少しパリっとしたサウンドになってきます。

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8万台初期マニアならずとも惚れ惚れするような色ですね。
去年にもこれとほぼ同じ楽器の購入のお手伝いをしましたが、とてもジャズ的でいい音色も奏でてくれるし、音量もあるし、、、、ちなみにこれと同じような楽器を買った人は前はマークセブンをお持ちでしたが、バンドメンバーにセブンよりもはるかに楽器が鳴っているし、音色もよくなったと言われたそうです。

その時の様子はこちら、、、

マークシックスの選定 201809


さて、今回の楽器はネックもきれいでオリジナルパッドも残っている中々の品です。

6万台の音よりはやや音に張りが出て、低音もごりっとした感じがあるのが違いですが、音がしっかり鳴ってそれがさらにいいキャラクターの音であれば、演奏者を助けてくれる、、と好意的にとらえることもできます。

もしジャズのぼけた音の嗜好性が高い方にはお勧めしませんが、いいマークシックスが欲しいという人にはとてもお勧めの楽器です。


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アメセル テナー 6万3円1百

今日はアメセルテナーの6万3千1百台です。

モデルチェンジした直後ですね。

6万台の中ではかなり軽めのほうでしょう。

さて、この楽器はすべてがかなり完全な状態で残っています。

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ついうっかり違うほうに目が行ってしまいました。
あのリガチャーはセルマーのリガチャーの中でも最もバランスがよく、暗い音となりのバランスが最高なやつですね???

ねじの頭の形を覚えておくといいかもしれません。
そしてマウスピースはおそらく中の段が適当に削られているやつです。

その後のショートシャンクは抜けない感じですから、まあまあいい時代のショートシャンクです。
楽器と関係ないほうに目が行きましたが、やはりキーはかなり低くセットされていますね。

ラッカーは明るめなので、割とパリッとなるかもしれません。

値段は2万5千で意外に法外ではないな、、、と思いましたが、日本ならさておき海外なら目玉が飛び出るような金額です。

買ってもオーバーホールするにはややもったいないですし、中々使いにくい楽器ですね???

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アメセル テナー SBA 4万9千台 彫刻なし?

今日は珍品です。

4万9千台のSBAですが、ネックにシリアルがうってあるのでアメセルらしいのですが彫刻がありません。

確かに後からネックにシリアルを入れたり、後からアメセル彫刻を足した”アメセル偽装”の楽器はたくさんあります。

この楽器はオリジナルのラッカーに見え、彫刻はありませんから通常であればフラセルの彫刻モデルのはずですが、ネックにだけシリアルがうってありアメセル仕様です。


もちろん偽装することも可能ですが、こんなに中途半端な偽装をすることは考えにくいですからシリアルは最初からあったのでしょう。

そしてラッカーの色も4万9千に一致していますから、まあアメセルということにしておきましょう。

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実際にアメセルかどうかは、U字管の接合部を見ればわかるでしょうから、判別はそんなに難しくありません。

さて、アメセルの彫刻なしバージョンはソプラノも含めていくつか見たことがありますが、基本的には彫刻があるものが大多数をしめているので大変珍しいですね。

ですが、彫刻があったほうがいいでしょうから、悪い意味で珍しい、、、ということができるかもしれません。

さて、見栄えはともかくコンディションは中々ですね。

デモ音源があるので聴いてみましょう。

「49xxx_selmer_sba_tenor.mp3」をダウンロード

これをいい感じと思った方は要注意です。

何故かというとパッドがかなり音が抜けているので音は相当暗めに聞こえています。

きちんと修理するともう少しバリバリした音がするでしょう。

それでも4万9千の音には変わりありませんが、あまりよく鳴る楽器というほどでもないようです。

値段は1万6千ほどでやや安めだったかもしれません。


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ボブバーグ先生の楽器が850万円???で売りに出されている件?

さて今日は、最近の中で最も”それは高すぎるだろう、、、”と思った案件です。

ボブバーグ氏の楽器で、ピカピカのアメセル5万7千台ですが、7万5千ドル、、、、日本円だと850万弱くらいでしょうか?

まずボブバーグ氏ですが、70年代より頭角現し、ホレスシルバーやシダーウォルトンのバントで活躍したハードバップ系からモダンなフュージョン的なサウンドまで幅広く活躍した方でした。

惜しくも2000年代初頭に交通事故、、、NJで対向車線からの大きな車とぶつかって亡くなられた、、と聞きましたが、その訃報をアメリカにいるときに聞いた時に大きな衝撃を受けたことを今でも覚えています。

さて、そんなボブバーグ先生ですが、70年代はマークシックスにSBAのネックをつけて、非常に近い個性的な演奏をされていたかと思うと、80~90年代はマークシックスを使っておられたようなイメージです。
今回の楽器をいつ使っていたかは私はわからないのですが、おそらくサブ的な楽器だろうと思います。
90年代あたりは結構使い込まれた楽器を持っていたと記憶しているので、サブか亡くなる直前に使っていたような出番が少なかった楽器でしょう。

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とてもきれいな楽器ですね。

5万7千台は通常は暗い濃い色をした楽器なのですが、やや明るい色なので、これは5万6千のシリアルに近いものだと思います。

即ち、最初期マークシックスのイメージで、ビバップホーンでしょう。

この楽器を吹いた人によれば非常によく鳴る楽器だそうで、おそらく反応の速いズバッと鳴る楽器でしょう。

彼の晩年のスタイルだと明るめのサウンドですから、そういう楽器で、でもキャラクターもそれなりにある楽器を求めるのはよくわかります。

ということは、ハンクモブレー的な趣向の楽器ではないでしょうから、やや明るめの8万台あたりが好きな人が買うとイメージにあうでしょう。

このくらいの楽器なら通常は2万~2万5千あたりが相場でしょうから、3倍の7万5千ドルはちょっとやりすぎですね?
もしこれが、SBAのネックの付いたあの楽器ならそれなりの引き合いはあると思いますが、ちょっとサックスの値段としては法外ですね???

さて誰が買うのでしょうか???


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デュコフ テナー 45 H8 モデル ブラス製

今日は非常に珍しいブラス製のスーパーパワーチェンバー(SPC)です。

さらにHモデルで45の字がついています。

デュコフのスーパーパワーチェンバーは、60年代のトランジショナル時代はステンレスで作られていました。

その後今回のようなブラス製を経て?あのやわらかい材質に移っていくわけで、今回のモデルは60年代後期か70年代の早い時代のSPCということになります。

そして例によって、Hに45がついていて、ハリウッドの前期モデルを意味していますね。

即ちHモデルは最初はH45とうっているものが多く出回って、後から45をとっただけか、Hの後期モデルのコピーということにしたかもしれません。

少なくともデュコフのラインナップの中ではもっともジャズ的な、リンク的なモデルでしょう。

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リフェイスされています。
中の容積も大きく、かなりジャズ的なマウスピースで、案外リンクと同じような感じで使えるかもしれません。

あの柔らかい材質だとどうしても音の軽さが出てしまいますから、同じHのデザインでも音の太さ、音圧は相当違うことでしょう。

これは珍しいブラスですから、そういう意味でもちょっと現代的なハリウッドでリンクのフロリダのような音色をさらに直線的な感じにしたようになると思います。

あまり見かけない珍しいマウスピースで、オリジナルなら買ってしまっていたかもしれません、、、
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