アメセル バリトン SBA 5万1千8百 Low A
今日はアメセルSBAバリトンの5万1千8百 LowA です。
セルマーはSBAからLow Aバリトンを作り始めましたが、LowBb仕様も多く、またアルトやテナーがメインの生産であったことを考えると、バリトンのLowAの数も非常に少ないですね。
SBAバリトンの特徴は何といっても、非常に軽いことと、何とも言えないぼけた散った音色がすることです。
さらには、セルマーの歴史の中でも、あるいは同時代の他のバリトンに比べると、楽器としては非常に弱いのですが、小回りの利く楽器として俊敏な楽器です。
今回の楽器は、5万台に入ったもので、アルトやテナー同様非常に暗い音ラッカーがついています。
このラッカーは、5万台にはよく見られる色で、特にテナーやアルトでは、華やかさがやや足りず、モノトーンな暗い音がするので人気がありませんが、バリトンはパサついた木のような音がしてある意味味わいがあるでしょう。
この時代の仕様の特徴がかなり見て取れますね。
ネックの形は、同年代の楽器よりは短めで細いですね。 コンパクトな設計でセルマーらしいですが、このネックのデザインも年代によってかなり異なってくるので面白いところです。
以下は6万台のネックです。結構違いますね。
バリトンのネックだけ見て、番台がわかるようになったらかなりマニアですね?
そして、初期のバリトンは低い音のアームの部分が少し特徴的なつくりになっているようです。
このバリトンはU字菅を外されていたり、割と修理の多い楽器ですが、コンディションとしては悪くないでしょう。 そんなに人気があるとは思えませんが、セルマーSBA人気につられて、結構高いです。
セルマーSBAバリトンは、時代を象徴するような音ではありませんが、小回りの利く小ぶりのビンテージの楽器が欲しい人にはいいかもしれませんね?
tomosax.net
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