バラスントアクション テナー 2万8千0百
今日はバランストアクションのテナー、2万8千台です。
1939年製で中期あたりの楽器になります。
バランストアクションを語るとき、やはりリラッカーかどうかということがつきまといますが、この楽器はオリジナルに見えますね。
極端な話、バランストアクションの時代、1940年以前では楽器屋さんでオーバーホールするということが、あまりポピュラーではなく、楽器がかなり傷んでくるセルマーの工場にてリストアされることが普通でした。
細かい調整は近所の楽器屋さんでしてもらっていたでしょうが、ある程度使い込まれたら楽器を工場に送って、そしてラッカーがはがれてきた場合は腐食を防ぐために工場で一緒にオーバーホールと一緒にリラッカーするのが多く行われていたようです。
即ち、このバランストアクション以前の楽器というのは、工場でリラッカーされたものが非常に多くみられ彫刻もオリジナルの彫り師さんがもう一度彫っていたでしょうから、オリジナルと遜色なくリラッカーだけどオリジナルと称して売られているものが多々あり非常に注意が必要です。
今回のものは非常に珍しく、オリジナルに見えます、、、
そういった理由で彫刻だけで判別するのは非常に難しいのですが、特に摩耗の激しいパームキーや親指が当たるところからの感じでオリジナルに見えますね。
バランストアクションはSBA(スーパーアクション)と違い、キーがインラインで配置されていて、結構指というか肩、腕がつらいのですが、SBAよりもさらにぼけた音、低音の軽さが素晴らしいですね。
同時期の楽器としてはコーンなどの楽器が主流でしたが、さすがセルマー、、、その当時の楽器としては、指もやりやすく、特にテープルキーの機構は革新的でしたね???
実際、このようなコンディションのバランストアクションを見かけることは非常に稀で、SBAや初期シックスよりもはるかに珍しいということがいえます。
40年代の音楽を奏でるのに最高の楽器で探している人も多いのではないでしょうか?
tomosax.net
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