デュコフ ソプラノ M9*
今日はデュコフのマイアミ刻印のソプラノのM、9*です。
改めてデュコフのカタログを見ましたが9までとなっており、カタログ外のサイズとなりますが、10なども見かけるのでそれなりにはそんざいしていることでしょう。
ソプラノのみMモデルにはバッフルに丸い穴が開いています。
基本的にはDモデルに比べるとバッフルの付き方が穏やか且つ、滑らかなのがMの特徴ですが、ソプラノには穴がついているのが非常に特徴的ですね。
バッフルは特に音の鋭さやエッジと、反応の速さにかかわってくる部分でありますが、特に先端部分は反応の鋭さとバリバリしたバズの成分に影響が強いです。
これに対しバッフル中部部分は、音の輪郭、、、音の太さや、丸みなど、ベルの中化から出てくる音の形のイメージに関わってきます。
バッフルの中部が高いと、ベルの中からは直線的かつ、音の太さがない、鳴り方になります。
バッフルの部分がないと、音に丸みがあり、筒形のような太さが音の形として感じられます。
このことから、ソプラノのみに丸い穴を開けるのは、おそらくバッフルを下げるだけでは、音の丸みが足りずDモデルに近い鳴り方となるため、より音の形に差をつけるための苦肉の策としてこのような丸形の穴を開けていることでしょう。
しかし、バッフルに詳しい人ならそのリスクもご存じでしょうが、音色の均一性が失われ、特定部分だけ丸かったり、鋭かったりというような音色にばらつきが出るのが大きなリスクです。
ソプラノ、、とりわけ当時のチャルメラ的音色のマークシックス型のソプラノならそこまで音色の均一性が失われないでしょうが、ヤナギサワをはじめ現代の丸い音色の音がする太めの楽器ならこれらの影響はやや強く出ることでしょう。
さて、このマウスピースは開きが9*で実測85ですからかなり大きいですね。
音程とるのは至難の業でしょうが、当時鉛が入っていてデュコフは危ない、、と信じられていたのを払しょくする”毒性はありません”という紙が少し慰めてくれますね???
個性的でとても面白いマウスピースです。
tomosax.net
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