アメセル アルト 17万9千 をアンラッカーにするととても変わる件?
今日はアメセルの17万9千台のアルトのお話です。
通常このあたりの番手はアルトとしては非常にスタンダードなあたりで、14万台のような鋭い感じが消えてややジャズっぽくなった角が取れたけど、しっかりした鳴りが感じられるいわゆる中期マークシックスのスタンダードな音色がします。
さて、そんなややこもってギャレット先生の音のするような楽器を思い切ってアンラッカーにしてしまったというお話です。
私としてはラッカーが音色に与える影響を知るうえで非常に興味深い案件です、、、
新品の楽器のようですが、ヤナギサワのアンラッカーのアルトも受け取った直後はラッカーがかかっているものと見間違うほどピカピカです。
これが時間をかけて汚くなっていくわけですね???
さて、まずこれを見て思うことは、、、、、前期のシックスとは材料が結構違うんですね?、、、、ということです。
いわゆる5ケタやSBAはもう少し銅っぽいところがあったり、金属的なムラが結構ありますが、この70年代くらいなると工業製品として安定するせいか、結構ムラは少ないように思いまうす、、、
さて、このツルツルピカピカ状態で試奏した演奏があります、、、、
https://www.youtube.com/watch?v=kv_U8TWigdk&feature=youtu.be
甘さが消え、バズというかバリバリしたノイズが非常に大きく出ていますね。
これはアンラッカー特有のもので、ヤナギサワなどの楽器でもアンラッカーにすると強く吹いた時などのバズが出ます。
そして、ラッカーの特徴として音をまとめてバリバリした方向に持っていく作用がありますが、デモ音源では聞き取りにくいですがこの年代の楽器としてはかなりバリバリしてラッカーの効果がなくなっているのがわかります。
ということは、現代の楽器でもこのように暗いラッカーを載せることには意味があるように思います。
そして、同時にやはりマークシックはラッカーがなくてもそれなりにこもった特徴的な音色がしているのもわかりました。
材質の面もあるとは思いますが、材質はこの楽器は現代と大きくは変わらないでしょうから楽器のデザインだけでこのような音色の再現はできそうな気がする、、、と勝手に思ってしまう次第です。
残念ながらこの楽器は、ラッカーを剥がしたせいもあり高音が非常詰まっているように聞こえます。
フィーリングは軽く吹けるほうに向いているとは思いますが、やはりラッカーというのもはある程度はないとビンテージ性は薄れるな、、、と感じられる案件でした、、、、
tomosax.net
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