金属の硬さが及ぼす影響???
さて、、マニアックなことに挑戦している友達が、新しいことを教えてくれました。
ブリルハートのまねをしてEcho Brassっていうリガチャーを作っているんだけど、前と後ろで違うねじをつけている、、、と。
一つは硬い材質で、もう一つはそれよりは柔らかい材質のねじにした、、と。
リガチャーだけ見ても見分けはつきませんから、実物を見ていただきましょう、、、
左が堅い材質で、右が柔らかい材質で作られたものです。
もちろん、、、見分けはつきません。
さて、、この材質の硬さは、音色やフィーリングにどのような影響を及ぼすのでしょうか?
さて、その前に大原則があります。
金属は硬いと吹きやすくなり音色も明るくなる
柔らかいと抵抗が強くなり音がぼける方向にある
ということです。
よく修理屋さんで叩いて吹きやすくすることもありますが、そういうことですね、、、ですが、経験的にはそういうことをすると寿命が早くなるので過度にやるのはやめたほうがいいかもしれません。
さて、リガチャーのねじも同じことで硬い材質をつけると吹きやすくなりバキバキしたフィーリングが強くなり、柔らかいねじをつけると音が丸くなる半面抵抗がやや強くなります。
なるほど、、、ということで、私の手持ちのビンテージリガチャーで試してみました。
マウスピースはリンクのメタルです。
まず、硬いねじをつけると
音にちょっとエッジが立ち、よりズバッと行くようなフィーリングになりました。
柔らかいねじをつけると
音の角がとれ、ちょっともわっとした音になりますが、抵抗も相対的にやや強くなりました。
ビンテージの香りがするのは明らかに柔らかいねじのほうで、硬いねじのほうはバッフルがついた時と同じ方向性を向いているように思います。 つまり、鋭くなり速くなるわけですね。
もしガーデラやデュコフのような明るいタイプのマウスピースなら、硬いねじをつけるのは方向性にあっているので硬いねじがいいでしょう。
逆に、ラバーなどで古い丸い音を狙うなら抵抗感はさておき、柔らかいほうが音に丸みが出てエッジが立たなくなるでしょうね???
ですが、一番バランスがいいのは半分ずつおいしいとこ取りということでEcho Brass Ligatureには、前に硬いもの、後ろに柔らかいものがついているそうです。
これは初期ロットからすべて共通だそうですので、いまの3rdロットでも若干の仕様の違いはあるものの吹き比べた感じに違いはありません。
まあ、絶大な効果という感じではなく、吹き比べると個体差のような違いですが、何人か試した人はみなさん違いを感じることができるほどはっきりとした効果のようです。
吹きやすくしたい人は硬くしてください、、、
www.tomosax.net
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