楽器のセッティングについて
今日は楽器のセッティングについて考えてみたいと思います。
タンポもいくつか換えていい感じになってます。(どこで直したかは聞かないでください、、、)
さて、その時に話題になったのが、パッドの開きです。
なんでも、私の楽器はソプラノ並みに開きが狭いらしいのです。
写真が見にくくて申し訳ないのですが、かなり狭いのがおわかりいただけますでしょうか?
昔の楽器、、特にアメセルは開きがもともと狭かったものも多いようで、おそらく私の楽器はそのままになっているようなのです。
で、最初に持ってった時に、聞かれました、、、、。
”詰まったり、抜けが悪いとか、ないですか???”
と、、、。
あいにく、私の楽器は鳴りに関してはかなり大きいので、はっきりいいえ、、と答えたのですが、もっと開きを開けたりすることはよくあるそうです。
特にNYでは、広げたりするのが流行っている、、、と言っていましたが、まあ、そういうわけで、パッドの開きを広くしたりすることは普通に行われているようです。
しかし、、、、、、、広げてしまうと、音の抜けは良くなりますが、音色や反応まで変わってしまいます。 つまり、なんと言うかビンテージっぽさがなくなって、ビヤー~~っと広がった感じの音になるんですよね。
私が今回お世話になったリペアのかたも、その辺はわかっているようで、極力開きを変えないように、調整してもらいました。
ここで問題なのは、やはり楽器には、、特にビンテージにはビンテージのセッティングがあるということです。 オリジナルのセッティングというか、その楽器があるべき個性を最も出せるセッティングがあるべきで、それは楽器の年代やコンディションによって違います。
なるほど、、、大久保の某有名楽器店に行って、売りに出されてる楽器をたくさん吹けばわかりますが、パッドの開きも一本一本かなり違うんですよね、、、。
なので、そういう調整をするかしないかだけで、楽器がビンテージっぽくなるかならないか、、、、ということも決まってしまうわけです。
世の中の楽器屋さんの中には、現代の楽器、ビンテージを問わず同じ調整しか出来ないリペア職人さんもいます。 マークシックスをヤマハと同じセッティングにされたらとんでもないことです。
一番いいのはオリジナルの状態を、、、、個々のビンテージの状態を熟知している、、、例えば、マークシックスでも6万台と8万台の調整の違いを知っている職人さん、、、、に、頼むことです。せっかく古いマークシックスを持っていても、後期のセッティングにされたら、そういう音に近づくでしょう。
う~~~ん、、、、調整って非常に奥が深いなって思いました。 Dr リックが昔写真だけみて、これは開きすぎや、、、、とかいっていたのを思い出しました。
やはり彼のようにマークシックスを数百本とオリジナルの状態で見ていると、個々の違いってわかるんでしょうね、、、。
さて、皆さんのお使いの楽器はどうでしょう?
オリジナルに近い、楽器の個性を最も引き出せている状態でしょうか?
もしそうでなければ、やはり”オーバーホール”が必要になってくるでしょう。
つまり、新品に近い状態に戻す、、、作業です。
単にパッドとコルクを代えてキーの遊びをなくす作業のことではありません、、、。
DRリックが昔、私の楽器をオーバーホールしたときに言ってました。
何十年も使うと、修理屋さんはちょっとずつ曲げたりしていったりして、オリジナルの状態から離れてくるから、それを全部元に戻すんや、、、、と。
そうするとビンテージの味、、が出るらしいです。
まあ、ねじ換えても音が変わるくらいですから、開きや何やら変えれば結構違うのは納得のいくところです。
ということで、今日の結論は、
”オリジナルのコンディションに即した調整が必要”
ということでした。
皆さんの楽器はどうなっていますか???
www.tomosax.com
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