ヤナギサワ クロッシュ 木曜日のマウスピースな午後
今日はクロッシュのマウスピース調整の話です。
毎週木曜日にマウスピース職人のS氏がいらして、プロを対象にマウスピースの相談にのってくれるサービスがあります。
先日、そのS氏とディープにお話する機会がありました。
S氏は穏やかな方で、まさに職人といったオーラがでていてどんな注文にも快く訊いてくださり、またただ削っていくのではなく、きちんとわかりやすく説明してから調整してくださるのでとても信頼できます。
アメリカなどでは、おまかせで終わり、、、もし嫌いならそれまで、、ということが多いのですがS氏の場合には細かくこちらの注文をきいて理解してから、調整してくれるので、コミニュケーションがとれる、、、、日本のヤナギサワが誇る素晴らしいサービスです。
ここでそのときのエピソードをいくつかご紹介します。
さて、基本的にはマウスピースはテープル、レールがフラットであることが前提ですが、 S氏がそれを完璧にするのは難しいことではありません。 彼はそれ以上に、つまりマウスピースが100セント仕上がっているところから、好みを調整してくれます。
どういうことか??
S氏は説明してくださいました。 マウスピースと音の関係は光と鏡の関係のようであると。
つまり、マウスピースの中の表面を磨くと音が綺麗に反射する、、、つまり音がはっきりしてくるわけです。
ここで難しいのはピカピカにするのでなく、紙ヤスリで一瞬シュッと磨くだけで音色が大きく変わるのです。
さらには磨く場所、、、、S氏は私たちに鉛筆で線を引いて、場所を示してくれます。
そのコントロール、とマウスピースの機能の理解の深さは、まさに日本の職人そのものです。
さらに別の話ですが、私の友達がレールなどの調整が100パーセント仕上がっているマウスピースで、いじりすぎてしまった為に、音色の枯れた感じ、スウィートネス、キャラクターが無くなった、、、、といってがっかりしていたのですが、、、、S氏はそんなの直せるよ、、、といって吹きやすさはそのままに、音色だけ魅力的な方向にもっていくように調整しました、、、、、、、。
ちょっとビックリしました。
それもこれも奥深いコミニュケーションがあってのもので、クロッシュ自体がそうなのですが、非常に理解が深く
安心して任せられ、なおかつミュージシャンと楽器のポテンシャルを引き出してくれる素晴らしいサービスでした。
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