サックス マウスピースの選び方
あんまりとやかくいうのは好きじゃないんですが、一応よく聞かれるので僕のスタンスを書いておます。こうしなきゃいけないというつもりはなくあくまでも参考程度にしてください。 マウスピースを選ぶ上で基本的なアイディアは ”いかにハンデを背負わないか” ということです。つまり、練習をさぼるためにいいマウスピースを選ぶ。逆に言えば、ダメなマウスピースのためにやらなくてもいい練習をしなければならなくなる、ということです。 具体的には、変なマウスピースを選んだ→ピッチが悪い→噛む癖がつく→それを矯正するのに無駄な時間を費やす、というようなことになります。では、いいマウスピースとそうでないものはどんなところがちがうのでしょうか?
1、リードが100パーセント振動する。 フェイシングの角度やテーブルが歪んだマウスピースはリードが完全に振動できないので音がかすれたような暗い感じになります。一見、サブトーンのような渋い音のような気もしますがそれと引き換えにクリアなおとで吹けないことや抵抗が強くなるため演奏の幅は小さくなります。ブレッカーを聞いてもわかるようにいいマウスピースはパチっとクリアなおとがでてるけど暗くふいたり明るく吹いたり、リードを100パーセント振動させてもいい暗い音が出せます。
2、低いBb,B,Cがピアニッシモで吹けるか?高いレジスターDから上がつぶれてこないか? 市販のほとんどのマウスピースは中音域はとても吹きやすいです。でもそれだけで選べません。本当に難しいのは低い音と高い音。ここれが楽に吹けるマウスピースなら練習が随分楽になるし(他のことに練習時間をついやせる)、実際の現場では音を出すことにいちいちとらわれていられません。
3、上から下まで均一か? 傾向として、低い音はバアっーーーーっとなりやすく、高いおとはどんどんしぼんでいきやすいです。また真ん中の開放のC#からDにいくときの音の繋がりと均一さ。C#のつまった感じがあるかどうか。ピッチもこれに関わってきます。C#がつまると噛みやすくなります。また高い音がしぼんでいくと抵抗も強くなってくるので噛みやすくなります。つまり、音程が高くなると。
4、音色の変化、カラー。いいマウスピースは明るく吹いたり、暗く吹いたり、甘く吹いたり、きつく吹いたり、かすれて吹いたり(サブトーン的な)、バチッっとクリアーに吹いたり、それはもうふいてて楽しいです。逆にダメなものは、中音域だけ吹きやすいけどババババーーーーーーーーーーーーと一辺倒な単調な音しか出ません。
5、倍音。よく最低音だけふいて、オーバートーンでいろいろ上まで吹いたりしますが、そのときの倍音の感じ、ハイが多くて、とかそれが消せるのかとか、、。
6、フラジオコントロールも然りです。フラジオだけ出すのではなく、低い音域からボッ、キー、ボっ、キーみたいに跳躍したときにスムースにいくか? ダメなやつやキーーーーーーとはふけるのですが、ボッ、、、、、、、、、、うっ、キーーーーーーーーみたいに間があいてしまいます。
7、早いフレーズを吹いたときのおとがひとつひとつ粒だってきこえるか?もちろん指が動かないとダメですが、、、、。
まだまだありますが、こんなもんで勘弁してください。なかなか口では伝えきれません。
大切なのは、バリバリバリ、、ベロベロベロベロ、タリラリタリラリと速く吹かないこと。だって、速くふいたら細かいところがわからないじゃないですか。よく楽器屋さんでみんなぺらぺら吹いてるけど、それよりもバラードとかゆっくり吹いてみてこまかいところとかを確かめる方が先じゃないですか。なのでしつこいようですが、試奏の際は、”ゆっくり吹く”と。
いうことで参考にしていただければと思います。
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